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最高裁判例<特許・意匠・商標> LAST UPDATE:2011.03.20

 

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 □検索式:「特許」 or 「意匠」 or 「商標」

  ヒット件数:120件

  検索日:<第1回>2008年(平成20年)5月29日

       <最 新>2008年(平成20年)7月17日

 

No. リンク 事件番号 裁判要旨

120

最高裁判例

平成19(行ヒ)318 特許取消決定取消請求事件 特許権 行政訴訟

特許異議申立事件の係属中に複数の請求項に係る訂正請求がされた場合,特許異議の申立てがされている請求項についての特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正は,訂正の対象となっている請求項ごとに個別にその許否を判断すべきである 

 

 ■最高裁判例(全文) *全9頁

  (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080710145411.pdf

 

  ■知財高裁・平成18(行ケ)10314

   全文 *38頁

   (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070702111018.pdf

 

平成20年07月10日 最高裁判所第一小法廷 判決 その他 知的財産高等裁判所

1

最高裁判例

平成18(受)1772 特許権に基づく製造販売禁止等請求事件 特許権 民事訴訟

特許法104条の3第1項に基づく無効主張を採用して特許権に基づく損害賠償等の請求を棄却すべきものとした控訴審判決につき,同判決後に特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正審決が確定したため再審事由が存するとしてその判断を争うことが許されないとされた事例

 

 ■最高裁判例(全文) *全14頁

  (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080501151210.pdf

 

   ■控訴審・大阪高裁・平成16(ネ)3586

    ・全文 *41頁

     (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20060601113945.pdf

 

    ・別紙1 *3頁

     (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20060831163725-1.pdf

 

     ■第一審・大阪地裁・平成13(ワ)9403

      ・全文 *13頁

       (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/95005B4BCE6D30444925701F002DFB38.pdf

平成20年04月24日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所

2

最高裁判例

平成18(受)826 特許権侵害差止請求事件 特許権 民事訴訟

 1 特許権者又は特許権者から許諾を受けた実施権者が我が国において特許製品を譲渡した場合には,当該特許製品については特許権はその目的を達成したものとして消尽し,特許権の効力は,当該特許製品の使用,譲渡等には及ばず,特許権者は,当該特許製品について特許権を行使することは許されない。
2 特許権者又は特許権者から許諾を受けた実施権者が我が国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされ,それにより当該特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認められるときは,特許権者は,その特許製品について,特許権を行使することが許される。
3 特許権者又は特許権者から許諾を受けた実施権者が我が国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされた場合において,当該加工等が特許製品の新たな製造に当たるとして特許権者がその特許製品につき特許権を行使することが許されるといえるかどうかについては,当該特許製品の属性,特許発明の内容,加工及び部材の交換の態様のほか,取引の実情等も総合考慮して判断すべきである。
4 我が国の特許権者又はこれと同視し得る者が国外において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされ,それにより当該特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認められるときは,特許権者は,その特許製品について,我が国において特許権を行使することが許される。
5 我が国の特許権者又はこれと同視し得る者が国外において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされた場合において,当該加工等が特許製品の新たな製造に当たるとして特許権者がその特許製品につき我が国において特許権を行使することが許されるといえるかどうかについては,当該特許製品の属性,特許発明の内容,加工及び部材の交換の態様のほか,取引の実情等も総合考慮して判断すべきである。
6 インクジェットプリンタ用インクタンクに関する特許の特許権者Xが我が国及び国外において特許製品であるインクタンク(X製品)を販売したところ,Yが,X製品の使用済みインクタンク本体を利用してその内部を洗浄しこれに新たにインクを注入するなどの工程を経て製品化されたインクタンク(Y製品)を輸入し,我が国において販売している場合において,Y製品の製品化の工程における加工等の態様が,単にインクを補充しているというにとどまらず,印刷品位の低下やプリンタ本体の故障等の防止のために構造上再充てんが予定されていないインクタンク本体をインクの補充が可能となるように変形させるものであるとともに,上記特許に係る特許発明の本質的部分に係る構成を欠くに至ったものにつきこれを再び充足させて当該特許発明の作用効果を新たに発揮させるものであることのほか,インクタンクの取引の実情など判示の事情の下では,Y製品は,加工前のX製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものであって,特許権の行使が制限される対象となるものではなく,Xは,その特許権に基づいて,Y製品の輸入,販売等の差止め及び廃棄を求めることができる。

 

 ■最高裁判例(全文) *全13頁

  (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20080111155502.pdf

 

   ■控訴審・知財高裁・平成17(ネ)10021

    ・全文 *32頁

     (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/3F833955B41D23F64925710700290024.pdf

 

    ・別紙1 *10頁

     (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20060808105933-1.pdf

 

     ■第一審・東京地裁・平成16(ワ)8557

      ・全文 *14頁

       (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/105F62E28F7A41434925701B000BA3A3.pdf

 

      ・別紙1 *4頁

       (http://www.courts.go.jp/tenpu/pdf7/105F62E28F7A41434925701B000BA3A3-1.pdf

平成19年11月08日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 知的財産高等裁判所

3

最高裁判例

平成17(受)869 損害賠償請求控訴,同附帯控訴事件  

Xの開発,製造したゲーム機を順次Y,Aに販売する旨の契約が締結に至らなかった場合において,YがXに対して契約が確実に締結されるとの過大な期待を抱かせる行為をしたことが契約準備段階における信義則上の注意義務に違反するとされた事例

 

 ■最高裁判例(全文) *全11頁

  (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070227120822.pdf

 

   ■控訴審・東京高裁・平成14(ネ)5747<検索不能>

平成19年02月27日 最高裁判所第三小法廷 判決 その他 東京高等裁判所

4

最高裁判例

平成16(受)781 補償金請求事件 特許権 民事訴訟

1 外国の特許を受ける権利の譲渡の対価に関する問題の準拠法は,法例7条1項の規定により,第1次的には当事者の意思に従って定められる。
2 従業者等が特許法(平成16年法律第79号による改正前のもの)35条にいう職務発明に係る外国の特許を受ける権利を使用者等に譲渡した場合において,当該外国の特許を受ける権利の譲渡に伴う対価請求については,同条3項及び4項の規定が類推適用される。

 

 ■最高裁判例(全文) *全7頁

  (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20061017155304.pdf

 

   ■控訴審・東京高裁・平成14(ネ)6451

    ・全文 *50頁

     (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/034DA7BE4A8F616049256E6F0034B191.pdf

 

     ■第一審・東京地裁・平成10(ワ)16832

      ・全文 *38頁

       (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/26C27CD86259CB9649256CC60030DCC3.pdf

 

     ■第一審・東京地裁・平成12(ワ)5572<検索不能>

平成18年10月17日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

5

最高裁判例

平成17(受)364 建築物撤去等請求事件  

1 良好な景観に近接する地域内に居住する者が有するその景観の恵沢を享受する利益は,法律上保護に値するものと解するのが相当である。
2 ある行為が良好な景観の恵沢を享受する利益に対する違法な侵害に当たるといえるためには,少なくとも,その侵害行為が,刑罰法規や行政法規の規制に違反するものであったり,公序良俗違反や権利の濫用に該当するものであるなど,侵害行為の態様や程度の面において社会的に容認された行為としての相当性を欠くことが求められる。
3 南北約1.2kmにわたり直線状に延びた「大学通り」と称される幅員の広い公道に沿って,約750mの範囲で街路樹と周囲の建物とが高さにおいて連続性を有し,調和がとれた良好な景観を呈している地域の南端にあって,建築基準法(平成14年法律第85号による改正前のもの)68条の2に基づく条例により建築物の高さが20m以下に制限されている地区内に地上14階建て(最高地点の高さ43.65m)の建物を建築する場合において,(1)上記建物は,同条例施行時には既に根切り工事をしている段階にあって,同法3条2項に規定する「現に建築の工事中の建築物」に当たり,上記条例による高さ制限の規制が及ばないこと,(2)その外観に周囲の景観の調和を乱すような点があるとは認め難いこと,(3)その他,その建築が,当時の刑罰法規や行政法規の規制に違反したり,公序良俗違反や権利の濫用に該当するなどの事情はうかがわれないことなど判示の事情の下では,上記建物の建築は,行為の態様その他の面において社会的に容認された行為としての相当性を欠くものではなく,上記の良好な景観に近接する地域内に居住する者が有するその景観の恵沢を享受する利益を違法に侵害する行為に当たるとはいえない。

平成18年03月30日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

6

最高裁判例

平成17(受)541 損害賠償請求事件  

1 特許庁職員の過失により特許権を目的とする質権を取得することができなかったことによる損害の額
2 特許庁職員の過失により特許権を目的とする質権を取得することができなかったことを理由とする国家賠償請求事件において損害額の立証が困難であったとしても民訴法248条により相当な損害額が認定されなければならないとされた事例

 

 ■最高裁判例(全文) *全7頁

  (http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/059EC7E80A44BA794925710000268CD4.pdf

 

   ■控訴審・東京高裁・平成15(ネ)3895<検索不能>

 

平成18年01月24日 最高裁判所第三小法廷 判決 東京高等裁判所

7

最高裁判例

平成17(受)575 名称使用差止等請求事件 不正競争 民事訴訟

1 不正競争防止法2条1項1号,2号にいう「営業」は,宗教法人の本来的な宗教活動及びこれと密接不可分の関係にある事業を含まない。
2 宗教法人は,その名称を他の宗教法人等に冒用されない権利を有し,これを違法に侵害されたときは,加害者に対し,侵害行為の差止めを求めることができる。
3 「天理教」との名称の宗教法人Xと被包括関係を設定していた宗教法人Yが,被包括関係の廃止に伴い,その名称を「天理教豊文分教会」から「天理教豊文教会」に変更した場合において,Yは長年にわたって「天理教」の語を冠した名称を使用してきたこと,Yの信奉する教義は社会一般の認識においては「天理教」にほかならないこと,YにおいてXの名称の周知性を殊更に利用しようとするような不正な目的をうかがわせる事情もないことなど判示の事情の下では,Yによる「天理教豊文教会」との名称の使用は,Xの名称を冒用されない権利を違法に侵害するものとはいえない。

平成18年01月20日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

8

最高裁判例

平成17(行ヒ)106 審決取消請求事件 特許権 行政訴訟

1 特許を無効にすべき旨の審決の取消請求を棄却した原判決に係る事件の上告審係属中に当該特許について特許請求の範囲を減縮する旨の訂正審決が確定したことにより原判決を破棄する場合に,上記無効審決を取り消す旨の自判をした事例
 2 特許を無効にすべき旨の審決の取消訴訟の係属中に当該特許について特許請求の範囲を減縮する旨の訂正審決が確定したことにより上記無効審決を取り消す場合に,訴訟の総費用を特許権者に負担させた事例

平成17年10月18日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

9

最高裁判例

平成16(行ヒ)343 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟

登録商標「国際自由学園」が商標法4条1項8号所定の他人の名称の著名な略称を含む商標に当たらないとした原審の判断に違法があるとされた事例

平成17年07月22日 最高裁判所第二小法廷 判決 東京高等裁判所

10

最高裁判例

平成16(行ヒ)4 審決取消請求事件  

商標登録出願についての拒絶をすべき旨の審決に対する訴えが裁判所に係属している場合に,分割出願がされ,もとの商標登録出願について指定商品等を削除する補正がされたときには,その補正の効果が商標登録出願の時にさかのぼって生ずることはない。

平成17年07月14日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

11

最高裁判例

平成15(行ヒ)353 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟

商標法4条1項15号違反を理由とする商標登録の無効の審判請求が除斥期間を遵守したものであるというためには,除斥期間内に提出された審判請求書に,当該商標登録が同号に違反する旨の記載があることをもって足りる

平成17年07月11日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

12

最高裁判例

平成16(受)997 特許権侵害差止請求事件  

特許権者は,その特許権について専用実施権を設定したときであっても,当該特許権に基づく差止請求権を行使することができる

平成17年06月17日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

13

最高裁判例

平成13(受)866等 製作販売差止等請求事件 その他 民事訴訟

競走馬の所有者は,当該競走馬の名称を無断で利用したゲームソフトを製作,販売した業者に対し,その名称等が有する顧客吸引力などの経済的価値を独占的に支配する財産的権利(いわゆる物のパブリシティ権)の侵害を理由として当該ゲームソフトの製作,販売等の差止請求又は不法行為に基づく損害賠償請求をすることはできない。

平成16年02月13日 最高裁判所第二小法廷 判決 名古屋高等裁判所

14

最高裁判例

平成13(受)1256 補償金請求事件 特許権 民事訴訟

1 使用者等があらかじめ定める勤務規則その他の定めにより職務発明について特許を受ける権利又は特許権を使用者等に承継させた従業者等は,当該勤務規則その他の定めに使用者等が従業者等に対して支払うべき対価に関する条項がある場合においても,これによる対価の額が特許法35条3項及び4項の規定に従って定められる相当の対価の額に満たないときは,同条3項の規定に基づき,その不足する額に相当する対価の支払を求めることができる。
2 特許法35条3項の規定による相当の対価の支払を受ける権利の消滅時効は,使用者等があらかじめ定める勤務規則その他の定めに対価の支払時期に関する条項がある場合には,その支払時期から進行する。

平成15年04月22日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

15

最高裁判例

平成14(受)1100 損害賠償,商標権侵害差止等請求事件 商標権 民事訴訟

 1 商標権者以外の者が,我が国における商標権の指定商品と同一の商品につき,その登録商標と同一の商標を付されたものを輸入する行為は,(1) 当該商標が外国における商標権者又は当該商標権者から使用許諾を受けた者により適法に付されたものであり,(2) 当該外国における商標権者と我が国の商標権者とが同一人であるか又は法律的若しくは経済的に同一人と同視し得るような関係があることにより,当該商標が我が国の登録商標と同一の出所を表示するものであって,(3) 我が国の商標権者が直接的に又は間接的に当該商品の品質管理を行い得る立場にあることから,当該商品と我が国の商標権者が登録商標を付した商品とが当該登録商標の保証する品質において実質的に差異がないと評価される場合には,いわゆる真正商品の並行輸入として,商標権侵害としての実質的違法性を欠く。2 外国における商標権者から商標の使用許諾を受けた者により我が国における登録商標と同一の商標を付された商品を輸入することは,被許諾者が,製造等を許諾する国を制限し商標権者の同意のない下請製造を制限する旨の使用許諾契約に定められた条項に違反して,商標権者の同意なく,許諾されていない国にある工場に下請製造させ商標を付したなど判示の事情の下においては,いわゆる真正商品の並行輸入として商標権侵害としての違法性を欠く場合に当たらない。

平成15年02月27日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所

16

最高裁判例

平成12(受)580 損害賠償等請求事件 特許権 民事訴訟

1 特許権の効力の準拠法は,当該特許権が登録された国の法律である。
2 特許権に基づく差止め及び廃棄請求の準拠法は,当該特許権が登録された国の法律である。
3 米国特許法を適用して,米国特許権の侵害を積極的に誘導する我が国内での行為の差止め又は我が国内にある侵害品の廃棄を命ずることは,法例33条にいう「公ノ秩序」に反する。
4 特許権侵害を理由とする損害賠償請求の準拠法は,法例11条1項による。
5 米国で販売される米国特許権の侵害品を我が国から米国に輸出した者に対する,米国特許権の侵害を積極的に誘導したことを理由とする損害賠償請求について,法例11条1項にいう「原因タル事実ノ発生シタル地」は,米国である。
6 米国特許権の侵害を積極的に誘導する行為を我が国で行ったことは,法例11条2項にいう「外国ニ於テ発生シタル事実カ日本ノ法律ニ依レハ不法ナラサルトキ」に当たる。(5につき意見,6につき補足意見及び反対意見がある。)

平成14年09月26日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

17

最高裁判例

平成13(受)952 著作権侵害行為差止請求事件 著作権 民事訴訟

家庭用テレビゲーム機に用いられる映画の著作物の複製物を公衆に譲渡する権利は,いったん適法に譲渡された複製物について消尽し,その効力は,当該複製物を公衆に提示することを目的としないで再譲渡する行為には及ばない。

平成14年04月25日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所

18

最高裁判例

平成13(行ヒ)154 特許取消決定取消請求事件 特許権 行政訴訟

特許権の共有者の1人は,特許異議の申立てに基づき当該特許を取り消すべき旨の決定がされたときは,単独で取消決定の取消訴訟を提起することができる。

平成14年03月25日 最高裁判所第二小法廷 判決 東京高等裁判所

19

最高裁判例

平成13(行ヒ)142 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟

商標権の共有者の1人は,当該商標登録を無効にすべき旨の審決がされたときは,単独で無効審決の取消訴訟を提起することができる。

平成14年02月22日 最高裁判所第二小法廷 判決 東京高等裁判所

20

最高裁判例

平成9(オ)1918 特許出願人名義変更届手続請求事件 特許権 民事訴訟

特許を受ける権利の共有者甲が他の共有者と共同してした特許出願につき,乙が甲から特許を受ける権利の持分を承継した旨の譲渡証書を添付して特許出願人甲を乙に変更する出願人名義変更届を特許庁長官に提出したことにより,乙を共有者とする特許権の設定の登録がされた場合において,乙が甲の承諾を得ずに上記譲渡証書を作成した無権利者であって,特許権の設定の登録に先立って甲が乙に対し特許を受ける権利の持分を有することの確認を求める訴訟を提起しており,上記特許を受ける権利と当該特許権とが同一の発明に係るものであるなど判示の事情の下においては,甲は,乙に対し,当該特許権の乙の持分につき移転登録手続を請求することができる。

平成13年06月12日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 福岡高等裁判所

21

最高裁判例

平成10(行ヒ)85 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟

一 商標法四条一項一五号にいう「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標」は、当該商標をその指定商品等に使用したときに、当該商品等が他人との間にいわゆる親子会社や系列会社等の緊密な営業上の関係又は同一の表示による商品化事業を営むグループに属する関係にある営業主の業務に係る商品等であると誤信されるおそれ、すなわち、いわゆる広義の混同を生ずるおそれがある商標をも包含する。
二 商標法四条一項一五号にいう「混同を生ずるおそれ」の有無は、当該商標と他人の表示との類似性の程度、他人の表示の周知著名性及び独創性の程度や、当該商標の指定商品等と他人の業務に係る商品等との間の関連性の程度、取引者及び需用者の共通性その他取引の実状などに照らし、右指定商品等の取引者及び需用者において普通に払われる注意力を基準として、総合的に判断すべきである。
三 化粧用具、身飾品、頭飾品、かばん類、袋物等を指定商品とし、「レールデュタン」の片仮名文字を横書きした登録商標は、他の業者の香水の一つを表示するものとして使用されている引用商標等と称呼において同一であり、引用商標等が香水を取り扱う業者や高級な香水に関心を持つ需用者に著名であり独創的な商標であって、右指定商品と香水とが主として女性の装飾という用途において極めて密接な関連性を有しており、両商品の需要者の相当部分が共通するなど判示の事情の下においては、商標法四条一項一五号に規定する商標に該当する。

平成12年07月11日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

22

最高裁判例

平成10(オ)364 債務不存在確認請求事件 特許権 民事訴訟

特許に無効理由が存在することが明らかであるときは、その特許権に基づく差止め、損害賠償等の請求は、特段の事情がない限り、権利の濫用に当たり許されない。

平成12年04月11日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

23

最高裁判例

平成10(行ツ)19 審決取消請求事件 特許権 行政訴訟

「植物の新品種を育種し増殖する方法」に係る発明の育種過程における反復可能性は、科学的にその植物を再現することが当業者において可能であれば足り、その確率が高いことを要しない。

平成12年02月29日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

24

最高裁判例

平成8(あ)342 商標法違反被告事件  

商標の付された電子部品がいわゆるパチスロ機の構成部分である主基板に装着された場合において、右商標はパチスロ機の外観上は視認できないが、パチスロ機の流通過程において、元の外観及び形態を保っている右電子部品とともに、中間の販売業者やパチンコ店関係者に視認される可能性があったなど判示の事実関係の下では、右商標は、右電子部品が主基板に装着されてパチスロ機に取り付けられた後であっても、なお電子部品についての商品識別機能を保持しており、右商標の付された電子部品をパチスロ機の主基板に取り付けて販売する目的で所持し、又は右パチスロ機を譲渡する各行為について、商標権侵害罪が成立する。

平成12年02月24日 最高裁判所第一小法廷 決定 棄却 大阪高等裁判所

25

最高裁判例

平成7(行ツ)105 審決取消請求事件 特許権 行政訴訟

甲無効審判請求がされた後に当該特許について同一の事実及び同一の証拠に基づく乙無効審判請求が成り立たない旨の確定審決の登録がされたとしても、甲無効審判請求が不適法となるものではない。

平成12年01月27日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

26

最高裁判例

平成10(行ヒ)43 審決取消請求事件 特許権 行政訴訟

特許権の存続期間の延長登録の理由となる処分である薬事法所定の製造等の承認を受けることが必要であるために「特許発明の実施をすることができなかった期間」は、右承認を受けるのに必要な試験を開始した日又は特許権の設定登録の日のうちのいずれか遅い方の日から、右承認が申請者に到達することにより処分の効力が発生した日の前日までの期間である。

平成11年10月22日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

27

最高裁判例

平成10(オ)604 特許権侵害予防請求事件 特許権 民事訴訟

一 方法の発明に係る特許権に基づき、当該方法を使用して品質規格を検定した物の製造販売の差止めを請求することはできない。
二 特許法一〇〇条二項にいう「侵害の予防に必要な行為」は、特許発明の内容、現に行われ又は将来行われるおそれがある侵害行為の態様、特許権者が行使する差止請求権の具体的内容に照らし、差止請求権の行使を実効あらしめるものであって、かつ、差止請求権の実現のために必要な範囲内のものであることを要する。
三 方法の発明に係る特許権を侵害する行為が医薬品の品質規格の検定のための確認試験において当該方法を使用する行為であって、侵害差止請求としては当該方法の使用の差止めを請求することができるにとどまるという事情の下においては、右医薬品の廃棄及びこれについての薬価基準収載申請の取下げは、差止請求権の実現のために必要な範囲を超えるものであって、特許法一〇〇条二項にいう「侵害の予防に必要な行為」に当たらない。

平成11年07月16日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄自判 大阪高等裁判所

28

最高裁判例

平成10(受)153 医薬品販売差止請求事件 特許権 民事訴訟

特許権の存続期間終了後に特許発明に係る医薬品と有効成分等を同じくするいわゆる後発医薬品を製造販売することを目的として,薬事法14条所定の製造承認を申請するため,特許権の存続期間中に特許発明の技術的範囲に属する化学物質又は医薬品を生産し,これを使用して製造承認申請書に添付すべき資料を得るのに必要な試験を行うことは,特許法69条1項にいう「試験又は研究のためにする特許発明の実施」に当たる。

平成11年04月16日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所

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最高裁判例

平成7(行ツ)204 審決取消 特許権 行政訴訟

平成五年法律第二六号による改正前の特許法の下において、無効審決取消訴訟の係属中に当該特許権について特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正審決が確定した場合には、当該無効審決は取り消されなければならない。

平成11年03月09日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

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最高裁判例

平成6(オ)1083 特許権侵害差止等 特許権 民事訴訟

明細書の特許請求の範囲に記載された構成中に他人が製造等をする製品又は用いる方法と異なる部分が存する場合であっても、右部分が特許発明の本質的部分ではなく、右部分を右製品等におけるものと置き換えても特許発明の目的を達することができ同一の作用効果を奏するものであって、右のように置き換えることに当該発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が右製品等の製造等の時点において容易に想到することができたものであり、右製品等が特許発明の特許出願時における公知技術と同一又は右の者がこれから右出願時に容易に推考できたものではなく、かつ、右製品等が特許出願手続において特許請求の範囲から意識的に除外されたものに当たるなどの特段の事情もないときは、右製品等は、特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして、特許発明の技術的範囲に属するものと解すべきである。

平成10年02月24日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

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最高裁判例

平成4(オ)1443 著作権侵害差止等 著作権 民事訴訟

一 漫画において一定の名称、容貌、役割等の特徴を有するものとして反復して描かれている登場人物のいわゆるキャラクターは、著作物に当たらない。
二 二次的著作物の著作権は、二次的著作物において新たに付与された創作物部分のみについて生じ、原著作物と共通し、その実質を同じくする部分には生じない。
三 連載漫画において、登場人物が最初に掲載された漫画の著作権の保護期間が満了した場合には、後続の漫画の著作権の保護期間がいまだ満了していないとしても、当該登場人物について著作権を主張することはできない。
四 著作権法二一条の複製権を時効取得する要件としての継続的な行使があるというためには、著作物の全部又は一部につき外形的に著作権者と同様に複製権を独占的、排他的に行使する状態が継続されていることを要し、そのことについては取得時効の成立を主張する者が立証責任を負う。
五 被上告人の平成五年法律第四七号による改正前の不正競争防止法(昭和九年法律第一四号)一条一項一号に基づく差止請求に対して、上告人が商標権の行使を理由として同法六条の抗弁を主張している場合において、事実審の口頭弁論終結後に当該商標権につき商標登録を無効とする審決が確定したときは、民訴法四二〇条一項八号に照らし、被上告人は上告審でこれを主張することができる。

平成9年07月17日 最高裁判所第一小法廷 判決 その他 東京高等裁判所

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平成7(オ)1988 特許権侵害差止等 特許権 民事訴訟

我が国の特許権者又はこれと同視し得る者が国外において当該特許発明に係る製品を譲渡した場合においては、特許権者は、譲受人に対しては当該製品について販売先ないし使用地域から我が国を除外する旨を譲受人との間で合意した場合を除き、その後の転得者に対しては譲受人との間で右の旨を合意した上当該製品にこれを明確に表示した場合を除いて、当該製品について我が国において特許権に基づき差止請求権損害賠償請求権等を行使することはできない。

平成9年07月01日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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平成6(オ)1102 商標権侵害禁止等 商標権 民事訴訟

一 フランチャイズ契約により結合し全体として組織化された企業グループ(フランチャイズチェーン)の名称は、商標法二六条一項一号にいう自己の名称に当たる。
二 「小僧寿し」が著名なフランチャイズチェーンの略称として需要者の間で広く認識されている場合において、右フランチャイズチェーンにより使用されている「小僧寿し」、「KOZO ZUSHI」等の文字標章は、標章全体としてのみ称呼、観念を生じ、「小僧」又は「KOZO」の部分から出所の識別表示としての称呼、観念を生じないものであって、「小僧」なる登録商標と類似しない。
三 著名なフランチャイズチェーンによりその名称又は略称である「小僧寿しチェーン」又は「小僧寿し」と共に継続して使用されている「(図形標章は末尾添付)」等の図形標章は、「コゾウズシ」又は「コゾウスシ」の称呼を生ずる余地があるとしても、「小僧」なる登録商標との間で商品の出所混同を生ずるおそれがなく、右登録商標と類似しない。
四 商標権者からの商標法三八条二項に基づく損害賠償請求に対して、侵害者は、損害の発生があり得ないことを抗弁として主張立証して、損害賠償の責めを免れることができる。

平成9年03月11日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 高松高等裁判所

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平成4(オ)1119 損害賠償  

甲の経営するスーパーマーケットの店舗の外部には、甲の商標を表示した大きな看板が掲げられ、テナントである乙の店名は表示されておらず、乙の出店している屋上への階段の登り口に設置された屋上案内板や右階段の踊り場の壁には「ペットショップ」とだけ表示され、その営業主体が甲又は乙のいずれであるかが明らかにされていないなど判示の事実関係の下においては、乙の売場では、甲の売場と異なった販売方式が採られ、従業員の制服、レシート、包装紙等も甲とは異なったものが使用され、乙のテナント名を書いた看板がつり下げられており、右店舗内の数箇所に設けられた館内表示板にはテナント名も記載されていたなど判示の事情が存するとしても、一般の買物客が乙の経営するペットショップの営業主体は甲であると誤認するのもやむを得ないような外観が存在したというべきであって、右外観を作出し又はその作出に関与した甲は、商法二三条の類推適用により、買物客と乙との取引に関して名板貸人と同様の責任を負う。

平成7年11月30日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

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平成6(行ツ)83 審決取消 実用新案権 行政訴訟

実用新案登録を受ける権利の共有者が、共同で拒絶査定に対する審判を請求し、請求が成り立たない旨の審決を受けた場合に提起する審決取消訴訟は、固有必要的共同訴訟である。

平成7年03月07日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

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平成3(行ツ)139 審決取消 意匠権 行政訴訟

類似意匠の意匠登録出願に係る意匠が先に意匠登録出願がされた他人の意匠と類似する場合には、右他人の意匠の意匠登録出願が取り下げられ又は無効にされたときを除き、その意匠が本意匠に類似するかどうかにかかわらず、右類似意匠の意匠登録出願は、意匠法九条、一項により拒絶されるべきである。

平成7年02月24日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

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平成3(行ツ)103 審決取消 商標権 行政訴訟

我が国における著名な時計等の製造販売業者の取扱商品ないし商号の略称を表示する文字である「SEIKO」と、眼鏡と密接に関連しかつ一般的、普遍的な文字である「EYE」との結合からなり、時計及び眼鏡等を指定商品とする商標「SEIKO EYE」中の「EYE」の部分のみからは、出所の識別標識としての称呼、観念は生じない。

平成5年09月10日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和63(行ツ)10 審決取消 特許権 行政訴訟

一 特定の引用例から当該発明を容易に発明することができたとはいえないことを理由として特許無効審決の取消判決がされ、その拘束力に従つて同一引用偶から右発明を容易に発明することができたとはいえないとした再度の審決がされた場合、その取消訴訟において、同一引用例から右発明を容易に発明することができることを主張立証することは、許されない。
二 特定の引用例から当該発明を容易に発明することができたとはいえないことを理由として特許無効審決の取消判決がされた後の再度の審判手続において、同一引用例の外に他の引用例等からも右発明を容易に発明することができたとの主張がされた場合でも、追加された引用例等のみから容易に発明することができたと主張するものではなく、また、右引用例等が前訴で検討された特定の引用例とあいまつて初めて容易に発明することができたと主張するものでないときは、右特定の引用例及び追加された引用例等から右発明を容易に発明することができたとはいえないとした再度の審決は、取消判決の拘束力に従つたものとして、その取消訴訟でこれを違法とすることはできない。

平成4年04月28日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和63(行ツ)37 審決取消 商標権 行政訴訟

商標登録の不使用取消審決の取消訴訟における当該登録商標の使用の事実の立証は、事実審の口頭弁論終結時に至るまで許される。

平成3年04月23日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和62(行ツ)109 審決取消 特許権 行政訴訟

特許請求の範囲の記載文言自体は訂正されていない場合でも、特許請求の範囲に記載されている「固定部材」の技術的意義が一義的に明確とはいえず、発明の詳細な説明及び図面から接着剤(接着層)をもつて「固定部材」とする記載をすべて削除する訂正審決が確定したときは、特許請求の範囲に記載されている「固定部材」は、接着剤(接着層)を含まないものに減縮される。

平成3年03月19日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和62(行ツ)3 審決取消 特許権 行政訴訟

特許の要件を審理する前提としてされる特許出願に係る発明の要旨の認定は、特許請求の範囲の記載の技術的意義が一義的に明確に理解することができないとか、あるいは一見してその記載が誤記であることが発明の詳細な説明の記載に照らして明らかであるなど、発明の詳細な説明の記載を参酌することが許される特段の事情のない限り、特許請求の範囲の記載に基づいてされるべきである。

平成3年03月08日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和60(オ)1576 商標権侵害排除等参加 商標権 民事訴訟

漫画の主人公の観念、称呼を生じさせる登録商標の商標登録出願当時、既にその主人公の名称が漫画から想起される人物像と不可分一体のものとして世人に親しまれていた場合において、右主人公の名称の文字のみから成る標章が右漫画の著作権者の許諾に基づいて商品に付されているなど判示の事情の下においては、右登録商標の商標権者が右標章につき登録商標の商標権の侵害を主張することは、権利の濫用として許されない。

平成2年07月20日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄自判 大阪高等裁判所

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最高裁判例

昭和61(行ツ)160 審決取消 特許権 行政訴訟

特許出願した発明が内外の公開特許公報に掲載されることは、特許法三〇条一項にいう「刊行物に発表」することには該当しない。

平成1年11月10日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和61(オ)30等 模造品製造差止等 実用新案権 民事訴訟

一 氏名、商号、商標等自己の商品たることを示す表示が不正競争防止法一条一項一号の周知性を具備すべき時点は、同号に該当する商品主体混同行為の差止請求の関係では差止請求訴訟の事実審の口頭弁論終結時、右行為による損害賠償請求の関係では損害賠償請求の対象である行為のされた時である。
二 第三者が出願公開のされた実用新案登録出願に係る考案の内容を知つた後に実用新案登録請求の範囲が補正された場合において、その補正が実用新案登録請求の範囲を減縮するものであつて、第三者の実施に係る物品が補正の前後を通じて考案の技術的範囲に属するときは、実用新案登録出願人が第三者に対して実用新案法一三条の三第一項所定の補償金の支払を請求するためには、第三者が実用新案登録出願人による再度の警告等により補正後の実用新案登録請求の範囲の内容を知ることを要しない。

昭和63年07月19日 最高裁判所第三小法廷 判決 その他 仙台高等裁判所

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最高裁判例

昭和57(行ツ)74 損害賠償  

一 普通地方公共団体が契約を締結するに当たり競争入札の方法によることが不可能又は著しく困難とはいえないとしても、当該契約の目的一内容に相応する資力、信用、技術、経験等を有する相手方を選定してその者との間で契約を締結するという方法をとるのが当該契約の性質に照らし又はその目的を達成する上でより妥当であり、ひいては当該普通地方公共団体の利益の増進につながる場合には、右契約の締結は、地方自治法施行令(昭和四九年政令第二〇三号による改正前のもの)一六七条の二第一項一号にいう「その性質又は目的が競争入札に適しないものをするとき」に該当する。
二 地方自治法施行令(昭和四九年政令第二〇三号による改正前のもの)一六七条の二第一項一号にいう「その性質又は目的が競争入札に適しないものをするとき」に該当するか否かは、普通地方公共団体の契約担当者が、契約の公正及び価格の有利性を図ることを目的として普通地方公共団体の契約締結の方法に制限を加えている政令の趣旨を勘案し、個々具体的な契約ごとに、当該契約の種類、内容、性質目的等諸般の事情を考慮して、その合理的な裁量に基づいて判断すべきものと解するのが相当である。

昭和62年03月20日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄差戻し 福岡高等裁判所

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最高裁判例

昭和61(オ)454 先使用権確認等請求本訴、特許権・専用実施権に基づく差止・損害賠償請求反訴 特許権 民事訴訟

一 特許法七九条にいう発明の実施である事業の準備とは、特許出願に係る発明と同じ内容の発明につき即時実施の意図があり、かつ、その意図が客観的に認識されうる態様、程度において表明されていることをいう。
二 先使用による通常実施権は、特許出願の際に当該通常実施権者が現に実施又は準備をしていた実施形式だけでなく、これに具現された発明と同一性を失わない範囲内において変更された実施形式にも及ぶ。

昭和61年10月03日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所

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最高裁判例

昭和61(行ツ)18 審決取消 実用新案権 行政訴訟

オーストラリア国における特許出願に係る明細書の原本を複製したマイクロフイルムが、同国特許庁の本庁及び支所に備え付けられ、いつでも公衆がディスプレイスクリーンを使用してその内容を閲覧し、普通紙に複写してその複写物の交付を受けることができる状態におかれたときは、右マイクロフイルムは、実用新案法三条一項三号にいう「外国において頒布された刊行物」に該当する。

昭和61年07月17日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和56(行ツ)99 審決取消 商標権 行政訴訟

二以上の商品を指定商品とする商標登録の出願者が、手続の補正をすることができない時期に至つて、出願時に遡つて一部の商品を除外し残余の商品を指定商品とする商標登録出願にするためにいわゆる指定商品の一部放棄をしても、その効力を生じない。

昭和59年10月23日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和56(オ)1166 不正競争行為差止等本訴、損害賠償反訴 不正競争 民事訴訟

一 ある商品表示が不正競争防止法一条一項一号にいう他人の商品表示と類似のものにあたるか否かについては、取引の実情のもとに養いて、取引者又は需要者が両表示の外観、称呼又は観念に基づく印象、記憶、連想等から両者を全体的に類似のものとして受け取るおそれがあるか否かを基準として判断するのが相当である。
二 特定の商品表示又は営業表示の持つ出所識別機能、品質保証機能及び顧客吸引力を保護発展させるという共通の目的のもとに同表示の商品化契約によつて結束しているグループは、不正競争防止法一条一項一号又は二号にいう他人に含まれる。
三 不正競争防止法一条一項一号又は二号にいう混同を生ぜしめる行為は、同一の表示の商品化事業を営むグループの商品表示又は営業表示と同一又は類似の表示を使用することによつて、その使用者が右グループに属するものと誤信させる行為をも包含し、右使用者とグループの構成員との間に競争関係があることを要しない。
四 権利の濫用にあたる意匠権の行使は、不正競争防止法六条にいう意匠法による権利の行使には該当しない。
五 不正競争防止法一条一項柱書にいう営業上の利益を害されるおそれがある者には、周知表示の商品化事業に携わる同表示の使用許諾者又は使用権者であつて、同項一号又は二号に該当する行為により、再使用権者に対する管理統制並びに同表示による商品の出所識別機能、品質保証機能及び顧客吸引力を害されるおそれのある者も含まれる。

昭和59年05月29日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所

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最高裁判例

昭和57(行ツ)27 審決取消 実用新案権 行政訴訟

一 実用新案登録に関する訂正審判の係属中に当該実用新案登録を無効にする審決が確定した場合には、訂正審判の請求は不適法となる。
二 実用新案登録に関する訂正審判の請求につき請求が成り立たない旨の審決の取消訴訟の係属中に当該実用新案登録を無効にする審決が確定した場合には、取消訴訟の訴えの利益は失われる。

昭和59年04月24日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和57(行ツ)15 審決取消 商標権 行政訴訟

株式会社の商号から株式会社の文字を除いた部分は商標法四条一項八号にいう「他人の名称の略称」にあたり、右のような略称を含む商標は、右略称が当該株式会社を表示するものとして「著名」であるときに限り、商標登録を受けることができない。

昭和57年11月12日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和51(行ツ)24 検定処分取消  

一 教科用図書検定規則(昭和二三年文部省令第四号、昭和五二年文部省令第三二号による改正前のもの)に基づく教科用図書検定基準(昭和三三年文部省告示第八六号)により教科用図書の検定における審査基準の実質的内容とされている学習指導要領が改正されて新たな学習指導要領が全面的に実施された場合には、原則として、改正前の学習指導要領のもとで検定に合格した教科用図書についての同規則一〇条、一一条による改訂検定は許されない。
二 学習指導要領の改正により新たな学習指導要領が全面的に実施された場合には、原則として、改正前の学習指導要領のもとでされた教科用図書検定規則(昭和二三年文部省令第四号、昭和五二年文部省令第三二号による改正前のもの)一〇条、一一条による改訂検定不合格処分の取消しの訴えの利益は失われる。

昭和57年04月08日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和51(オ)395 大阪国際空港夜間飛行禁止等  

一 民事土の請求として一定の時間帯につき航空機の離着陸のためにする国営空港の供用の差止めを求める訴えは、不適法である。
二 営造物の利用の態様及び程度が一定の限度にとどまる限りはその施設に危害を生ぜしめる危険性がなくても、これを超える利用によつて利用者又は第三者に対して危害を生ぜしめる危険性がある状況にある場合には、そのような利用に供される限りにおいて右営造物につき国家賠償法二条一項にいう設置又は管理の瑕疵があるものというべきである。
三 当該空港に離着陸する航空機の騒音がその頻度及び大きさにおいて一定の程度に達しており、また、空港周辺住民の一部により右騒音を原因とする空港供用差止請求等の訴訟が提起され、主要日刊新聞紙上に当該空港周辺における騒音問題が頻々として報道されていたなど、判示のような状況のもとに空港周辺地域に転入した者が空港の設置・管理者たる国に対し右騒音による被害について慰藉料の支払を求めたのに対し、特段の事情の存在を確定することなく、転入当時右の者は航空機騒音が問題になつている事情ないしは航空機騒音の存在の事実をよく知らなかつたものとし、右請求を排斥すべき理由はないとした原審の認定判断には、経験則違背等の違法がある。
四 現在不法行為が行われており、同一態様の行為が将来も継続することが予想されても、損害賠償請求権の成否及びその額をあらかじめ一義的に明確に認定することができず、具体的に請求権が成立したとされる時点においてはじめてこれを認定することができ、かつ、右権利の成立要件の具備については債権者がこれを立証すべきものと考えられる場合には、かかる将来の損害賠償請求権は、将来の給付の訴えを提起することのできる請求権としての適格性を有しない。

昭和56年12月16日 最高裁判所大法廷 判決 大阪高等裁判所

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最高裁判例

昭和54(オ)145 不正競争防止法に基づく差止 不正競争 民事訴訟

一 不正競争防止法一条一項一号にいう他人の商品との混同の事実が認められる場合には、特段の事情がない限り、右他人は営業上の利益を害されるおそれがある者にあたるというべきである。
二 商標権者が登録商標に類似する標章を使用する行為は、不正競争防止法六条にいう「商標法ニ依リ権利ノ行使ト認メラルル行為」に該当しない。

昭和56年10月13日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和53(行ツ)103 商標登録異議手続受継申立不受理処分取消 商標権 行政訴訟

一 商標登録出願につき登録査定がされたのちにおいては、右出願に関する商標登録異議手続受継申立不受理処分の取消を求める訴の利益はない。
二 商標登録異議申立人である会社が合併によつて消滅したときは、右異議申立は失効し、異議申立人としての地位は合併後存続する会社に承継されない。

昭和56年06月19日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和55(行ツ)30 審決取消 商標権 行政訴訟

送達を受けるべき会社が本店の所在地を変更してその旨の商業登記手続を了しているにもかかわらず、送達をすべき場所が知れないときにあたるとしてされた商標法七七条五項、特許法一九一条の規定に基づく公示送達は、その効力を生じない。

昭和56年03月27日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和53(行ツ)101 審決取消 特許権 行政訴訟

明細書の「特許請求の範囲」に記載されず、「発明の詳細なる説明」又は図面に記載されている発明を目的とする分割出願であつても、右記載が、その発明の属する技術分野における通常の技術的知識を有する者において発明の要旨とする技術的事項のすべてを正確に理解し容易に実施することができる程度にされているときは、右分割出願は適法である。

昭和55年12月18日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和53(行ツ)69 審決取消 特許権 行政訴訟

特許法二九条一項三号にいう刊行物とは、公衆に対し頒布により公開することを目的として複製された文書、図画その他これに類する情報伝達媒体をいうのであり、公衆からの要求をまつてその都度原本から複写して交付されるものであつても、右原本自体が公開されて公衆の自由な閲覧に供され、かつ、その複写物が公衆からの要求に即応して遅滞なく交付される態勢が整つているときは、右刊行物にあたる。

昭和55年07月04日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和53(行ツ)27等 審決取消請求、同附帯 実用新案権 行政訴訟

願書に添付した明細書又は図面の記載を複数箇所にわたつて訂正することを求める訂正審判の請求において、右訂正が実用新案登録請求の範囲に実質的影響を及ぼすものである場合には、複数の訂正箇所の全部につき一体として訂正を許すか許さないかの審決をしなければならず、たとえ客観的には複数の訂正箇所のうちの一部が他の部分と技術的にみて一体不可分の関係になく、かつ、右の一部の訂正を許すことが請求人にとつて実益のあるときであつても、その箇所についてのみ訂正を許す審決をすることはできない。

昭和55年05月01日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和48(行ツ)86 異議申出棄却決定取消  

関税定率法二一条三項の規定による税関長の通知又は同条五項の規定による税関長の決定及びその通知は、抗告訴訟の対象となる行政事件訴訟法三条二項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に該当する。

昭和54年12月25日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和49(行ツ)107 審決取消 特許権 行政訴訟

特許出願にかかる発明が発明として未完成のものである場合には、特許法二九条一項柱書にいう発明にあたらないことを理由として、特許出願について拒絶をすべきである。

昭和52年10月13日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和42(行ツ)28 審決取消請求 特許権 行政訴訟

特許無効の抗告審判で審理判断されなかつた公知事実との対比における特許無効原因を審決取消訴訟において主張することは、許されない。

昭和51年03月10日 最高裁判所大法廷 判決 東京高等裁判所

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昭和46(行ツ)83 審決取消請求  

一、育児用粉ミルクの元売業者が、商品の価格維持を図るため、取引先の販売業者に対して一定の再販売価格を指示し、販売業者がこれを守らなかつたときは元売業者から交付するリベートを削減しあるいは取引を打ち切るなどの不利益を課することを内容とする判示のようないわゆる再販売価格維持行為を行うことは、昭和二八年公正取引委員会告示第一一号(不公正な取引方法)の八に定める拘束条件付取引にあたる。
二、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律二四条の二第一項の規定は、いわゆる再販売価格維持行為が相手方たる販売業者間の自由な競争を阻害するおそれのあるものであるかぎり不公正な取引方法として違法とされるべきことを前提として、ただ、販売業者の不当廉売等により商品の商標に対する信用が段損されあるいは他の販売業者の利益が不当に害されることなどを防止するため、同条一、二項所定の要件のもとにおいて、公正取引委員会が諸般の事情を考慮し価格維持を許すのが相当であると認めて指定した商品についてのみ、例外的にその再販売価格維持行為を違法としないこととしたものであつて、販売業者間の自由な競争の確保を目的とする昭和二八年公正取引委員会告示第一一号(不公正な取計方法)の八とは経済政策上の観点を異にする規定である。
三、商品が不当廉売等に供されることがあるとしても、その商品につき私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律二四条の二による公正取引委員会の指定を受けることなく、かつ、すべての販売業者に対して一般的に、いわゆる再販売価格維持行為を行うことは、昭和二八年公正取引委員会告示第一一号(不公正な取引方法)の八にいう正当な理由を有しない。

昭和50年07月11日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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昭和46(行ツ)82 審決取消請求  

一、昭和二八年公正取引委員会告示第一一号(不公正な取引方法)の八にいう取引の拘束があるとするためには、必ずしも相手方においてその取引条件に従うことが契約上の義務として定められていることを要せず、それに従わない場合に経済上なんらかの不利益を伴うことにより、現実にその実効性が確保されていれば足りる。
二、昭和二八年公正取引委員会告示第一一号(不公正な取引方法)の八にいう正当な理由とは、取引につけられた拘束条件が相手方の事業活動における自由な競争を阻害するおそれがないことをいうものであり、単に事業者の事業経営上又は取引上必要あるいは合理的であるというだけでは、右の正当な理由があるとすることはできない。
三、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律六九条にいう利害関係人とは、当該事件の被審人のほか、同法五九条、六〇条により審判手続に参加しうるもの及び当該事件の対象をなす違反行為の被害者をいう。
四、公正取引委員会の審決の取消訴訟においては、審判で取り調べられた証拠はすべて当然に裁判所の判断資料となるものであり、右証拠につき改めて証拠調に関する手続を行う余地はない。

昭和50年07月10日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和42(行ツ)84 一般乗合旅客自動車運送事業の免許申請却下処分取消請求  

一、一般乗合旅客自動車運送事業の免許に関し運輸審議会の公聴会が開催された場合には、陸運局長の聴聞手続の瑕疵は、免許の許否に関する運輸大臣の処分の適法性に影響を与えない。
二、諮問の経由を必要とする行政処分が諮問を経てされた場合においても、当該諮問機関の審理、決定(答申)の過程に重大な法規違反があることなどによりその決定(答申)自体に法が右諮問機関に対する諮問を経ることを要求した趣旨に反すると認められるような瑕疵があるときは、右行政処分は、違法として取消を免れない。
三、一般乗合旅客自動車運送事業の免許に関する運輸審議会の公聴会における審理手続は、運輸審議会の客観性のある適正かつ公正な決定(答申)の保障のために公聴会審理を要求する法の趣旨に従い、申請者その他の利害関係人に対し決定(答申)の基礎となる諸事項に関する諸般の証拠その他の賃料と意見を十分に提出してこれを運輸審議会の決定(答申)に反映させることを実質的に可能ならしめるようなものでなければならない。
四、一般乗合旅客自動車運送事業の免許に関し諮問を受けた運輸審議会の公聴会における審理手続に申請計画の問題点につき申請者に主張・立証の機会を十分に与えなかつたという瑕疵がある場合においても、仮に運輸審議会がこのような機会を与えたとしても申請者において運輸審議会の認定判断を左右するに足りる資料及び意見を提出しうる可能性があつたとは認め難い判示のような事情があるときは、右瑕疵は、右諮問を経てされた運輸大臣の免許の拒否処分を違法として取り消す事由とはならない。

昭和50年05月29日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和45(行ツ)45 審決取消請求 意匠権 行政訴訟

意匠法三条二項は、同一又は類似の物品の意匠についても適用がある。

昭和49年03月19日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和47(オ)395 特許権の通常実施権設定登録等請求 特許権 民事訴訟

特許権者から許諾による通常実施権の設定を受けても、その設定登録をする旨の約定が存しないかぎり、実施権者は、特許権者に対し、右権利の設定登録手続を請求することはできない。

昭和48年04月20日 最高裁判所第二小法廷 判決 大阪高等裁判所

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最高裁判例

昭和41(行ツ)46 審決取消請求 特許権 行政訴訟

「あられ菓子の製造方法」に関する特許発明の明細書中の特許請求の範囲において、第一工程中の餅生地の冷蔵温度を「3乃至5°F」とした記載が、当該特許発明の構成に欠くことができない事項の一であつて、その記載自体きわめて明瞭であり、また、「3乃至5°F」と「3乃至5℃」との差が顕著であるにもかかわらず、明細書の全文を通じ一貫して「3乃至5゜F」と記載されており、当業者であれば容易にその誤記であることに気づいて「3乃至5℃」の趣旨に理解するのが当然であるとはいえない等判示の事情があるときは、右の「3乃至5°F」の記載を「3乃至5℃」と訂正することは、特許法一二六条二項にいう実質上特許請求の範囲を変更するものとして許されない。

昭和47年12月14日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和41(行ツ)1 審決取消請求 特許権 行政訴訟

「フエノチアジン誘導体の製法」に関する特許発明の明細書中の特許請求の範囲において、式 (化学式は末尾添付)の中の「Aは分枝を有するアルキレン基」とした記載が、当該特許発明の構成に欠くことができない事項の一に属するものであつて、その記載自体きわめて明瞭であり、また、それが「Aは分枝を有することあるアルキレン基」の誤記であるにもかかわらず、前者の記載のままでも発明所期の目的が失われるわけではなく、当業者であれば何びともその誤記であることに気づいて後者の趣旨に理解するのが当然であるとはいえない等判示の事情があるときは、右の「Aは分枝を有するアルキレン基」との記載を「Aは分枝を有することあるアルキレン基」と訂正することは、特許法一二六条二項にいう実質上特許請求の範囲を拡張するものとして許されない。

昭和47年12月14日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

70

最高裁判例

昭和46(オ)410 意匠権不侵害等確認請求 意匠権 民事訴訟

ある意匠が登録意匠の権利範囲に属するか否かの確認を求めるいわゆる権利範囲確認の訴は、許されない。

昭和47年07月20日 最高裁判所第一小法廷 判決 名古屋高等裁判所

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最高裁判例

昭和44(あ)2117 商標法違反被告事件  

一 正当な権限がないのに指定商品の包装に登録商標を付したものを販売する目的で処理する場合、その中身が商標権者自身の製品でしかも新品であることは、商標法三七条二号、七八条の罪の成立になんら影響を及ぼさない。
二 特段の美観要素がなく、もつぱら運搬用商品保護用であるとしても、商品を収容している容器としての段ボール箱は、商標法三七条二号にいう「商品の包装」にあたる。
三 商標法三七条二号の行為は、必ずしも業としてなされることを必要としない。

昭和46年07月20日 最高裁判所第三小法廷 決定 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和41(オ)1360 意匠権侵害排除、損害賠償請求 意匠権 民事訴訟

一、旧意匠法(大正一〇年法律第九八号)九条にいう「其ノ意匠実施ノ事業ヲ為シ」とは、当該登録意匠につき同条による実施権を主張する者が、自己のため、自己の計算において、その意匠実施の事業をすることを意味し、かつ、それは、その者が、自己の有する事業設備を使用し、みずから直接に右意匠にかかる物品の製造、販売等をする場合だけではなく、その者が、事業設備を有する他人に注文して、自己のためにのみ右意匠にかかる物品を製造させ、その引渡を受けて、これを他に販売する場合をも含む。
二、第三者が、当該登録意匠につき旧意匠法(大正一〇年法律第九八号)九条による実施権を有する者からの注文に基づき、もつぱらその者のためにのみ右意匠にかかる物品の製造、販売等をしているにすぎないときは、その第三者のする右物品の製造、販売等の行為は、右実施権を有する者の権利行使の範囲内に属する。

昭和44年10月17日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和43(行ツ)78 審決(特許無効審判審決)取消請求 特許権 行政訴訟

弁理士が、特許庁に在職中審判官として取り扱つた審判事件につき、退職後、弁理士法八条二号に違反して、右事件の審決の取消訴訟を提起した場合には、相手方が右違反行為に異議を述べているかぎり、提訴を無効と解すべきである。

昭和44年02月13日 最高裁判所第一小法廷 判決 

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最高裁判例

昭和39(行ツ)92 審決取消請求 特許権 行政訴訟

一、中性子の衝撃による天然ウランの原子核分裂現象を利用するエネルギー発生装置は、右原子核分裂に不可避的に伴う危険を抑止し、定常的かつ安全に作動するまでに技術的に完成されていないかぎり、旧特許法(大正一〇年法律第九六号)一条にいう工業的発明にあたらない。
二、明細書において、発明の技術的内容がその技術分野における通常の知識経験をもつ者にとつて反覆実施できる程度にまで具体化、客観化されて記述されていないものは、技術的に未完成で、旧特許法(大正一〇年法律第九六号)一条にいう工業的発明にあたらない。
三、特許出願当時においてその発明が技術的に完成したものであつたかどうかを判断するについては、右出願後において判明した事実を資料とすることも許される。

昭和44年01月28日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和42(オ)881 損害賠償請求  

石灰窒素の製造炉に関する考案を完成し、実用新案の登録を受けた者が、その完成当時、石灰窒素の製造販売を業とする会社の取締役として、その技術部門担当の最高責任者の地位にあつた者であり、かつ、会社の石灰窒素の生産の向上を図るため、その製造炉の改良考案を試み、その効率を高めるよう努力すべき任務を有していたと認められる場合には、その者が会社から右考案をなすべき具体的な命令ないし指示を受けていなかつたときでも、その者が右考案を完成するに至つた行為は、その会社の役員としての任務に属するものであつたというべきであり、会社は、右実用新案につき、旧実用新案法(大正一〇年法律第九七号)第二六条、旧特許法(同一〇年法律第九六号)第一四条第二項に基づく実施権を有する。

昭和43年12月13日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和39(行ツ)54 商標無効審判審決取消請求  

登録出願にかかる商標の指定商品が、旧商標法施行規則(大正一〇年農商務省令第三六号)所定の類別のうち、引用商標の指定商品をとくに除外したものであり、また、前者の指定商品が後者の指定商品とは品質・形状・用途等を異にする商品を含むものであるとしても、両者の指定商品は、必ずしもつねにその製造元・発売元を異にするものとはいえず、これに同一または類似の商標を使用すれば同一営業主の製造または販売にかかる商品と誤認混同されるおそれのある場合には、右両者の指定商品は、旧商標法(大正一〇年法律第九九号)第二条第一項第一〇号にいう「類似ノ商品」にあたる。

昭和43年11月15日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和40(行ツ)47 審決取消請求  

東京国際見本市は、旧特許法(大正一〇年法律第九六号)第六条第一項所定の博覧会等に該当せず、同見本市への出品について、発明の新規性喪失の除外例を認めることはできない。

昭和43年11月01日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和42(行ツ)47 登録実用新案の技術的範囲についての判定に対する行政不服審査法による異議申立についての裁決取消請求  

一、特許発明または実用新案の技術的範囲についての判定は、特許庁のたんなる意見の表明であつて、鑑定的性質を有するにとどまる。
二、右判定は行政不服審査の対象となりえない。

昭和43年04月18日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

79

最高裁判例

昭和39(行ツ)62 実用新案登録無効審判の審決取消請求 実用新案権 行政訴訟

特許庁が、実用新案登録無効審判において提出された公知刊行物の記載によつては旧実用新案法(大正一〇年法律第九七号)第一条の考案を構成しないものとすることはできないと判断して、請求が成り立たない旨の審決をした場合であつても、右審決の取消訴訟において、当事者は、審決の判断を受けていない新たな公知刊行物に基づいて当該実用新案を無効と主張することを妨げない。

昭和43年04月04日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

80

最高裁判例

昭和39(行ツ)110 商標登録出願拒絶査定不服抗告審判審決取消請求 商標権 行政訴訟

糸一般を指定商品とし「しようざん」の称呼をもつ商標と硝子繊維糸のみを指定商品とし「ひようざん」の称呼をもつ商標とでは、右両商標が外観および観念において著しく異なり、かつ、硝子繊維糸の取弓では、商標の称呼のみによつて商標を識別しひいて商品の出所を知り品質を認識するようなことがほとんど行なわれないのが実情であるときは、両者は類似でないと認めるのが相当である。

昭和43年02月27日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

81

最高裁判例

昭和42(行ツ)32 商標登録取消審判の審決取消請求 商標権 行政訴訟

一、商標の使用があるとするためには、当該商標が、必ずしも指定商品に付されて使用されていることは必要ではないが、その商品との具体的関係において使用されていなければならない。
二、青星の文字を極端に変更、図案化した「(商標は末尾添付)」なる登録商標がその特殊形態または少なくとも取引上これと同視されるべき形態において使用されなかつた以上、たとえ「青星」、「アオボシ」、「BLUESTAR」青い星の図形等の標章が右登録商標の指定商品であるソース等に使用されており、また、これらの標章が右登録商標と類似であるとしても、そのことによつて、右登録商標そのものの使用があつたということはできない。

昭和43年02月09日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

82

最高裁判例

昭和41(行ツ)12 再審の審決取消請求 特許権 行政訴訟

確定審決に対して再審の請求を認める特許法第一七一条の規定は、旧特許法(大正一〇年法律第九六号)による特許出願拒絶査定を不服とする抗告審判の審決についても適用される。

昭和42年10月17日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和38(オ)469等 審決取消請求 商標権 行政訴訟

商標権者は、原登録商標の指定商品に類似する商品について、連合商標の商標登録を受けうる既得権を有するものではない。

昭和42年05月02日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

84

最高裁判例

昭和40(あ)762 商標法違反被告事件  

一 商標が「コニヤツク」を指定商品として登録されている場合、これを和製の「ブランデー」に使用する行為は、指定商品に類似する商品についての登録商標の使用として商標法第三七条第一号により商標権の侵害とみなされるものではなく、指定商品に登録商標を使用したものとして同法第七八条の商標権を侵害する行為にあたる。
二 商標法第七八条の商標権を侵害する犯行は、それが継続して行なわれたときは、登録商標一個ごとに包括一罪となり、また、その行為が、別個の登録商標を表示するラベルが二個貼付されている空瓶にその内容を詰めかえる方法により行なわれたときは、観念的競合の関係に立つと解すべきである。

昭和41年06月10日 最高裁判所第三小法廷 決定 棄却 大阪高等裁判所

85

最高裁判例

昭和38(オ)914 審決取消請求 商標権 行政訴訟

味淋、焼酎等の商品により世上一般に知られ著名化している甲商標と類似する乙商標の登録出願は、たとえその指定商品を食料品、加味品としたものであつても、その指定商品が甲商標使用の商品と同一店舗において取り扱われることが多いものと認められる以上、旧商標法(大正一〇年法律第九九号)第二条第一項第一一号にいう商品の誤認、混同を生じさせるおそれがあるものとして、許されない。

昭和41年02月22日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和40(あ)155 業務上横領、有価証券偽造、同行使、詐欺被告事件  

A商事株式会社の社員ではあるが、同会社を代表または代理して同会社名義の約束手形を振出す権限のない甲野太郎が、約束手形の振出人欄に、「鹿児島市a町b「ツ A商事株式会社鹿児島出張所」および「甲野太郎」ときざんだゴム印をそれぞれ押し、かつ甲野太郎の名下に「甲野」ときざんだ丸印を押した約束手形を作成する行為は、有価証券の偽造に当る。

昭和40年06月03日 最高裁判所第二小法廷 決定 棄却 福岡高等裁判所

87

最高裁判例

昭和38(オ)491 商標権不存在確認等請求 商標権 民事訴訟

甲乙双方の同一内容の標章を有する二つの商標権が登録されている場合には、右標章を使用している甲から乙の商標登録の無効審判が特許庁に請求され、乙の商標登録を無効とする審決に対し乙から右審決取消の訴が提起され、その訴訟が繋属中であつても、前記標章を現に使用している乙は、甲に対し、甲の商標権が営業廃止により消滅したとして、右商標権の不存在確認および抹消登録手続の請求をするについて訴の利益を有する。

昭和39年11月26日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所

88

最高裁判例

昭和37(オ)871 審決取消請求 実用新案権 行政訴訟

実用新案の説明書により当該実用新案の権利範囲を確定するにあたつては、説明書中の「登録請求ノ範囲」の項記載の文字のみに拘泥することなく、考案の性質、目的または説明書のその他の項の記載事項および添付図面の記載をも勘案して、実質的に考案の要旨を認定すべきである。

昭和39年08月04日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和37(オ)524 審決取消請求 実用新案権 行政訴訟

徽章の枠体と裏蓋板とを固着する手段として、枠体の内周にネジ山を設け、裏蓋板の外周にこれと対応するネジ山を設けて両者を螺合する考案は、新規性を有しない。

昭和39年07月16日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

90

最高裁判例

昭和37(オ)380 審決取消請求 意匠権 行政訴訟

登録出願前国内に頒布された刊行物に登載されていた乗合自動車の引用意匠と類似の形状および模様の結合からなる出願意匠の指定商品たる乗合自動車に、あらたに、車体両側の上部から上覆部にかけて、ほぼ四角形で、辺の長さは縦横とも側窓の横幅よりやや短かく、隅に丸味をもたせたにずぎない合計一四個の天窓が取り付けられていても、かかる天窓の考案は、その個々についてはもとより、配列の状態と総合してみても、右出願意匠を現わすべき乗合自動車、ことにそれに含まれる観光用乗合自動車にあつては、なんびとといえども、前示引用意匠に関する刊行物の記載から、特別の考案を要せずして容易に着想実施できるものと認めるのが相当である。

昭和39年06月26日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄自判 東京高等裁判所

91

最高裁判例

昭和37(オ)955 審決取消請求 商標権 行政訴訟

登録出願にかかる商標の指定商品が旧商標法施行規則(大正一〇年農商務省令第三六号)所定の類別のうち引用商標の指定商品を特に除外したものであり、また両商品は互いに品質、形状、用途を異にするものであつても、それに同一または類似の商標を使用すれば同一営業主の製造または販売にかかる商品と誤認混同されるおそれがある場合には、これらの商品は、旧商標法(大正一〇年法律第九九号)第二条第一項第九号にいう類似の商品にあたると解するのが相当である。

 

昭和39年06月16日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

92

最高裁判例

昭和36(オ)114 審決取消請求 商標権 行政訴訟

「ヤグルト」または「YAGULT」の文字からなりまたはこれらを要部として構成される商標は、「ヤクルト」の文字からなりまたはこれを要部として構成される商標の連合商標として登録出願されたものであつても、判示のような事実関係のもとにおいては、これをその指定商品たる乳酸清涼飲料類または乳酸菌飲料(但し、ヨーグルトを除く。)に使用すれば、乳酸菌飲料たるヨーグルトとの間に商品の誤認を生ぜしめるおそれがあるものと認むべきである。

昭和39年01月23日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

93

最高裁判例

昭和37(オ)953 審決取消請求 商標権 行政訴訟

一 一個の商標から二つ以上の称呼、観念が生ずる場合、一つの称呼、観念が他人の商標の称呼、観念と同一または類似であるとはいえないとしても、他の称呼、観念が他人の商法のそれと類似するときは、両商標はなお類似するものと解するのが相当である。
二 石鹸を指定商品とし、リラと呼ばれる抱琴の図形と「宝塚」の文字との結合からなる商標は、判示のような事実関係のもとにおいては、リラ宝塚印の称呼、観念のほかに、単に宝塚印なる称呼、観念も生ずるから、同く指定商品を石鹸とする商法「宝塚」と類似するものと認むべきである。

昭和38年12月05日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和36(オ)1388 商標権侵害禁止請求 商標権 民事訴訟

類似商法を使用する商品(自転車)が商標の指定商品(タイヤー)と用途において密接な関連を有し同一の店舗で同一の需要者に販売されるのが通常であるからといつて、直ちにその商品が指定商品に類似するとはいえない。

昭和38年10月04日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄差戻し 大阪高等裁判所

95

最高裁判例

昭和36(オ)464 特許庁審決取消請求 特許権 行政訴訟

特許権の範囲確認審決に対する訴において、特許権の範囲を判断するについては、出願当時の技術水準をも考慮すべきである。

昭和37年12月07日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和35(オ)624 解雇無効確認請求  

会社において塗料製法の指導、研究に従事することを職務内容とするいわゆる嘱託であつて、直接上司の指揮命令に服することなく、また遅刻、早退等によつて資金が減額されることはない等一般従業員と異なる待遇を受けているいわゆる嘱託であつても、毎日ほぼ一定の時間会社に勤務し、これに対し所定の賃金が支払われている場合には、労働法の適用を受ける労働者と認めるべきである。

昭和37年05月18日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

97

最高裁判例

昭和36(オ)520 交付金請求  

原子力基本法第一九条は、予算の範囲内において、政府の裁量で、奨励金等を交付することができる旨を規定したにとどまり、その交付を政府に義務づけたものではないと解すべきである。

昭和36年12月07日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

98

最高裁判例

昭和35(オ)684 実用新案出願拒絶査定に対する抗告審決取消請求 実用新案権 行政訴訟

実用新案登録の行動出願人の一人が登録出願拒絶査定に対する抗告審決の取消請求訴訟を提起した後において、他の者の登録を受ける権利の持分全部を譲り受けて単独の権利人となつた場合においても、出訴期間内にその旨の名義変更の届出をしなければ、右訴は、不適法であつて却下を免かれない。

昭和36年08月31日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 

99

最高裁判例

昭和33(オ)1104 審決取消請求 商標権 行政訴訟

一 商品自体が取引上互に誤認混同を生ずる虞がないものであつても、それらの商品に同一または類似の商標を使用するとき同一営業主の製造または販売にかかる商品と誤認混同される虞がある場合には、これらの商品は、旧商標法(大正一〇年法律第九九号)第二条第一項第九号にいう類似の商品にあたると解するのが相当である。
二 出願にかかる商標が原登録商標の連合商標として出願された場合であつても、それが登録を受けうるためには、他人の登録商標と類似していないことを必要とする。

昭和36年06月27日 最高裁判所第三小法廷 判決 東京高等裁判所

100

最高裁判例

昭和34(オ)856 審決取消請求 商標権 行政訴訟

一の商標から二つの称呼を生ずるものと認定しても差支えない。

昭和36年06月23日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

101

最高裁判例

昭和30(オ)535 審決取消請求 商標権 行政訴訟

商標登録出願公告に際し指定商品中遺脱されたものがあつても、商標登録で指定商品とされている以上、その遺脱された商品について商標登録は無効ではない。

昭和36年04月25日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

102

最高裁判例

昭和35(オ)1072 審判官除斥申立事件決定取消請求  

特許庁審判官の除斥申立を却下する決定に対しては、取消を求める訴を提起することができない。

昭和36年03月24日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

103

最高裁判例

昭和33(オ)567 商標登録無効審判抗告審判審決取消請求 商標権 行政訴訟

一 商標無効審判抗告審判の審決後の事実であつても、商標の無効かどうかの判断の資料になり得るものは、審決に対する訴訟の裁判で判断の資料にならないものではない。
二 商標法による審決に対する訴訟で、当事者は、審判における争点について、審判に際し主張しなかつた新たな事実を主張することができる。
三 旧商法法(大正10年法律第九九号)第二条第一項の第九号と第一一号とは排他的に解しなければならないことはない。

昭和35年12月20日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

104

最高裁判例

昭和33(オ)766 商標登録願拒絶査定抗告審判審決取消請求 商標権 行政訴訟

「シンガーミシン」がその呼称で世界的に著名な裁縫機械として取引されているという取引事情の下では、裁縫機械を指定商品とする商標「シンカ」と「シンガー」とは類似するものと認むべきである。

昭和35年10月04日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

105

最高裁判例

昭和33(オ)478 商標権利範囲確認抗告審判審決取消請求 商標権 行政訴訟

商標が類似する理由の説明については、裁判所は当事者の主張にとらわれない。

昭和35年09月13日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

106

最高裁判例

昭和34(オ)1240 知事選挙の当選の効力に関する争訟  

知事の許可を受けて砂利採取事業を行なう株式会社は地方自治法第一四二条にいう「請負」をする法人に該当しない。

昭和35年09月02日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所

107

最高裁判例

昭和32(あ)2524 商標法違反等被告事件  

軽自動二輪車は自転車と旧商標法第三四条第一号にいう「類似ノ商品」にあたる。

昭和35年07月06日 最高裁判所第二小法廷 決定 棄却 広島高等裁判所

108

最高裁判例

昭和33(オ)817 意匠登録拒絶査定抗告審判審決取消請求 意匠権 行政訴訟

自己の有する原登録意匠の類似意匠としての登録出願があつた場合において、出願の意匠がその出願前国内に頒布された刊行物に記載された原登録意匠に類似しない第三者の意匠に類似するときは、右出願意匠は、もはや新規性を有するものとはいい得ず、従つて右意匠が原登録意匠に類似するかどうかの判定をまつまでもなく、その登録は許されないものと解すべきである。

昭和35年04月21日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

109

最高裁判例

昭和31(オ)42 特許出願拒絶査定審決定取消請求  

期間を遵守することができなかつたことについて、当事者本人にその責に帰することができない事由があつても、同人に代つて当該手続をする権限のある代理人に右の事由がない場合には、特許法第二五条によつて懈怠した手続の追完をすることはできない。

昭和33年09月30日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和29(あ)2229 商標法違反被告事件  

「CocaCola」なる文字で示した商標と「ColaCola」なる文字の部分を要部とし、これと図形、記号との結合、着色による商標とは、称呼上および外観上類似し、両商標は商標法第三四条にいう「類似ノ商標」というべきである。

昭和31年07月03日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 福岡高等裁判所

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最高裁判例

昭和28(あ)4883 商標法違反被告事件  

被告人が単一の犯罪意思によるものではなく、別個の犯罪意思にもとずき、犯罪の期間および場所を異にし別の共犯者とともに同一の犯罪構成要件に該当する数個の行為をしたときは、被害法益が同一であるからといつて一個の犯罪が成立するものとはいえない。

昭和30年10月18日 最高裁判所第三小法廷 決定 棄却 大阪高等裁判所

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最高裁判例

昭和29(オ)251 商標登録願拒絶査定審決取消請求 商標権 行政訴訟

石鹸を指定商品とする商標「主婦の友」は株式会社主婦之友社代理部取扱商品と誤認を生ぜしめるおそれがあり、商標法第二条第一項第一一号にあたる。

昭和30年07月05日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和27(あ)669 昭和二五年政令第三二五号違反被告事件  

昭和二〇年九月一〇日付連合国最高司令官の「言論及ビ新聞ノ自由」と題する覚書第三項のうち「公式ニ発表セラレザル連合国軍隊ノ動静」を「論議スルコト」を禁止する部分についての昭和二五年政令第三二五号違反の罪は、講和条約発効後においては、刑の廃止があつたものとして免訴すべきである。
(少数意見および補足意見がある。)

昭和28年12月16日 最高裁判所大法廷 判決 その他 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和27(あ)2939 商標法違反被告事件  

他人の登録商標と同一の商標を自己の製造する類似の商品に使用したものである以上、その類似商品が商標権者の指定した商品の類別内に属するかどうかにかかわらず、商標法第三四条第一号の罪が成立する。

昭和28年10月30日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所

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最高裁判例

昭和27(あ)3897 薬事法違反、商標法違反被告事件  

他人の登録商標と同一の商標を、類似の商品に貼付して販売する目的で、所持していたからといつて商標法第三四条第二号違反をもつて論ずることはできない。

昭和28年09月03日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄自判 大阪高等裁判所

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最高裁判例

昭和26(オ)466 特許庁審決取消請求 特許権 行政訴訟

特許庁が、審判事件の審理に際し、当事者の申し出た唯一の証拠方法を却け、その当事者に不利な審決をしたからといつて、直ちに右審決を違法であるとはいえない。

昭和28年07月24日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄差戻し 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和26(オ)548 仮処分異議  

行政処分の無効を理由としても、その行政処分の効力を停止する趣旨の仮処分申請は許されない。

昭和28年06月26日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 仙台高等裁判所

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最高裁判例

昭和25(オ)80 抗告審判の審決取消請求 特許権 行政訴訟

特許法第一条にいわゆる工業的発明とは自然法則の利用によつて一定の文化的目的を達するに適する技術的考案をいうのであつて、何等の装置を用いず、また自然力を利用した手段を施していない考案は工業的発明とはいえない。

昭和28年04月30日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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最高裁判例

昭和24(オ)197 硬山所有権確認及び搬出妨害禁止並に損害賠償請求  

鉱業権者が多年広大な地域に集積放置した廃炭でも、その品質、同種廃炭の利用および取引の実状、放置の状況並びに従来の利用の実蹟等を総合して、集積にあたつて所有権放棄の意思がなかつたものと認定することは、必ずしも実験則に反しない。

昭和27年12月26日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

 

 


 

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